sendai-chitose

仙代千歳のブログです

『をのこ草子』をどう思う?

をのこ草紙という予言書がある。

●をのこ草紙を紹介しているサイトです。
http://spacepeople-ga.blogspot.com/2009/07/blog-post_1344.html?m=1

 

引用

この「をのこ草紙」は、いまから約280年前、八代将軍徳川吉宗(在位1716−1745)が享保の改革(1723−1745)を実施していた頃に流布したといわれる幻の予言書で、原本は存在しません。

しかし、この写しが神道天行居創立者として有名な友清歓真(1888〜1952)の手に渡り、彼の名著『神道古義地之巻』に引用されて、今に伝わったとされます。

その著書のなかで友清は、昭和5年(1930年)に、ある人物から次のような雑誌の切り抜きを送られたとして、『をのこ草紙』の一部を紹介しています。

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【現代訳】
 今から五世代、250年が過ぎると、世の中の様子も変わり果てるだろう。 

キリスト教圏(西欧)の思想も益々盛んとなり、空を飛ぶ人もでてくる。 

地に潜る人もでてくる。

風雨を動かし雷電を利用する者もいる。

死んだ人を生き返らせる手術も成功する。

その様ではあるが、人の心が次第に悪くなってゆき、恐ろしい世の中となる。

妻は夫に従わず、男は髪を長くして色白の顔でやせ細り、戦争に出かけることなど出来そうにない。

女は髪を短くして顔の色は赤黒く、袖のない衣類を着て淫らな行いに狂い、父母や夫、その子をも面倒をみない者が多い。

すべて西欧の文化をまねして、古くからの風習である「君主に忠実である」こと「親に孝行する」こと「節約の美徳」だけでなく、「仁」や「義」も軽んじられている。

このようにして、さらに(国や民の力が)衰えて行き、最後には大変な大地(の変動)や水害、火の災害や風の災害が起きて、国民の10分の5(半分)が死んでしまう。また、外国の軍隊が攻め込んでくる。

 この時に、神のような偉大な指導者が社会の表に現れて、民衆が悔い改めて彼に従うので、世の中は再び正しい世の中に復帰する。その間、世の人たちが狂い苦しむこと100年間に及ぶ。

 

をのこ草紙の内容は現代社会と一致していて驚異的な予言書という意見と、後世に書かれた偽書という意見がある。

あなたは、どちらの意見に賛成ですか?

私は、これが江戸時代に書かれたというのは有り得ないと思う。時代背景に合わない矛盾があるのだ。

この部分だ。

『妻は夫に従わず、男は髪を長くして色白の顔でやせ細り、戦争に出かけることなど出来そうにない。』

男は髪を長くして』と言うが、江戸時代の男はみんな髪が長かったのだ。わざわざ『男は髪を長くして』と言うのは、これが書かれた頃は、短髪の男が多かったからだと思うのだ。

また『戦争に出かけることなど出来そうにない。』との記述も腑に落ちない。

江戸時代は平和な時代だった。戦国時代のように頻繁に内乱が起こってた頃とは庶民の感覚も違っていただろう。江戸時代に誰が戦争に出かける事を考えたかと思うのである。

また、江戸時代は後に鎖国政策と呼ばれたほど外国との交流が少なかった。江戸時代の日本人はほとんど外国を意識しないで生活していたと思われる。だから、外国に戦争に出かける事も考える人はいなかったのではないか。

をのこ草子に原本はなく、この世に現れたのは昭和5年(1930年)である。おそらく、これが書かれたのは昭和初期で、予言というほど先を見通したものではないと思う。