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仙代千歳のブログです

シャンゼリゼ通りと御堂筋

フランス人が世界で最も美しい通りと称する、世界的にも有名なシャンゼリゼ通り。大阪に来た観光客が出来るだけ乗ろうとする地下鉄御堂筋線。いや、地下鉄は関係なかった。日本では有名な通りの一つである御堂筋。この二つの通りを比べてみました。

 

シャンゼリゼ通り
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場所 パリ市内北西部の第8区を横切る。

起点 東はオベリスクのあるコンコルド広場から、西は凱旋門のあるシャ ルル・ド・ゴール広場(旧エトワール広場)まで。

全長 約3キロメートル
幅員 70メートル
並木 マロニエ(マロンの木)
地勢 ごくゆるい傾斜
シャンゼリゼ通りはパリ中心部、東の1区方向へ行くにつれ微妙な下り坂になっている。

名前の由来 わからない

歌 『オー・シャンゼリゼ
※日本語訳もあり、日本でも広く知られている歌。

スポーツ 1975年以降、ツール・ド・フランス(自転車プロロードレース )のゴール地点になっている。

特徴
この通りを延長すると、東のルーヴル宮から、ルーヴルのピラミッ ド、カルーゼル凱旋門、テュイルリー庭園、オベリスク凱旋門、そして西のラ・デファンス地区の「グランダルシュ」へと東西の長い直線を形成している。この直線をパリの歴史軸 などと呼ぶ。

 

パリの歴史を感じますね。では、本当に世界で最も美しい通りなのか、百聞は一見にしかずなので、グーグルマップで画像を見てみましょう。

 

車道
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石畳の車道です。大きな建物は見えません。マロニエ並木と青い空がきれいです。


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対面通行で片側4車線あります。両端の車線はバスが通る車線ですが、一般車も停車できるのでしょうか? 両端の車線を省いても片側3車線、全6車線あり、なかなか圧巻の通りです。ただ、車線の横幅が少し狭いような気がします。

 

歩道
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バス停があります。歩道の幅がめっちゃ広い! ゆったり歩けそうですね。マロニエ並木は二重です。


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歩道にある赤いテントはカフェのようです。 こういう店が他にもいっぱいある。


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外灯は歩道の真ん中と車道沿いにあります。


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カフェでマロニエ並木を見ながら、 のんびりお茶したくなるのがわかります。

 

御堂筋
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場所 大阪市の中心部を南北に縦断する。

起点 北は阪神前交点(北区)から、南は難波西口交点(中央区)。

全長 4027メートル
シャンゼリゼ通りより約1キロ長い。
幅員 43.6メートル
シャンゼリゼ通りより約27メートル短い。
並木 約970本のイチョウ
地勢 平坦

名前の由来
北御堂(浄土真宗本願寺派 津村別院)と南御堂(浄土真宗大谷派 難波別院)が沿道にあるため。
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 『雨の御堂筋』『大阪ラプソディ』

スポーツ 大阪国際女子マラソン大阪マラソンなど、大規模なマラソン大会のコースとして使用されることがある。

特徴
大阪市の北方の玄関口梅田と南方の玄関口難波を結ぶ南北幹線の基軸 である。梅田新道交差点で国道1号・国道2号と交差している。梅田新道交差点より全6車線が南行きの一方通行である。
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梅田新道(うめだしんみち)交差点

 

では、グーグルマップで御堂筋の画像を見てみましょう。

 

車道
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ここは本町駅の少し南、南御堂の辺りです。 大きな建物が多いです。真ん中の4車線が本線、両端の2車線が側道です。

 

側道
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左側の側道です。左折車はこの側道に入ってから左折します。本線と側道の間に植栽スペースがあり、歩道にある並木と二重の並木になってます。幅広い歩道に二重の並木があるシャンゼリゼ通りとはだいぶ雰囲気が違います。

 

歩道
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一般的な歩道よりは広いですが、見た感じではシャンゼリゼ通りの四分の一もないぐらいかな? 通るだけの歩道です。

 

観光スポットの中心としてのシャンゼリゼ通りと、ビジネス街の中心としての御堂筋では、やはり印象が全然違いますね。シャンゼリゼ通りは車道は少し狭くて歩行者に優しく、御堂筋は幹線道路としての機能が優先しています。

『オー・シャンゼリゼ』という歌は嫌いでしたが、画像を見ると、歩行者が広場のような道を歩きながら、繁華街の雰囲気を謳歌してる歌だとわかりました。
一方、『雨の御堂筋』や『大阪ラプソディ』は、ただ歩くだけ。御堂筋は中之島や道頓堀など交差する通りが魅力的なスポットになっていて、御堂筋そのものが癒しのスポットではないのです。
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中之島


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道頓堀

 

さて、今、大阪は万博を誘致しています。まだ、どこになるか決まってませんが、大阪に決まったら万博の開催期間中、御堂筋を全部歩道にすると言う案が出てるのです。

土日祝日は交通量が少ないから歩行者天国にしても問題ないと思いますが、平日に御堂筋を車両通行止めにしたらルート配送車なんかはルートを変える必要が出てくる。これは手間です。面倒です。ビジネスの大動脈として栄えてきた御堂筋を全歩道にしても、御堂筋沿いはいきなり観光仕様には変わりません。

側道を無くして歩道にする案も賛成出来ません。御堂筋のような6車線の一方通行で本線と側道がある道を私は他に知りません。側道あっての御堂筋です。交通の要としての御堂筋の特徴を壊してまで、シャンゼリゼ通りのような癒しスポットに変える必要があるのでしょうか。

もともと側道は牛馬が通る道だったそうです。御堂筋にも歴史があるのです。唯一無二の御堂筋を一時の皮算用で強引に変容させるのは我が儘だと思います。

シャンゼリゼ通りにはシャンゼリゼ通りの良さがあり、御堂筋には御堂筋の良さがあります。優劣はありません。どちらもそのままでいいと思います。

 

参考:ウィキペディア、グーグルマップ